2014年6月15日日曜日

Canon MP500 分解修理を試みる→ご臨終

 分解修理にチャレンジしましたが、結果的に別の個所が壊れて動作しなくなりました。

原因はスキャナ部分の故障によって発生する“エラー5010”です。このエラーが出ると
完全にメーカーや専門業者による修理が必要になるレベルの話になってくるため、個
人での対処は不可能です。プリンタ自体は買換えになりましたが、せっかく解体過程の
画像を撮影していたので、注意点を交えながら分解修理の手助けとなるようにデータ
を残しておきます。
 
 
 
 
【分解前の注意点】
1.手を放電する(鉄やコンクリートを触って静電気を放電する)
2.スキャナ右側の基盤/コネクタは素手で触らない
3.プリントヘッドとエラー6A00に関わる部分は変に触らない
4.スキャナの機能だけ残しておきたい場合は分解しない
 
 
4番目は非常に重要です。スキャナは下手に分解しなければプリンタ機能とは違って
数年単位で使用に耐えうる性能です。プリンタの機能を別の機器でカバーすれば今後も
まだまだ使えると思います。複合機はスキャナが壊れた時点で有無を言わさずプリンタ
機能が使えなくなってしまうため、その点を十分に検討してから作業を進めて下さい。
 
 
 
 
 
 
【分解手順】
Mp500_1_4
Mp500_2_2
この4本のネジを外すことで側面のカバーが外れる状態になります。カバーが外れない時
は画像のようにスキャナ部分を上げた状態で試してみてください。スキャナ部分は側面
カバーを上から覆っている状態のため、スキャナ部分が下がっているときは取れません。
 
 
Mp500_3_2
Mp500_5_2
左側面のスキャナ配線のネジを外し、右側には一切手を付けずにスキャナ部分を外します。
私は右側の基盤/配線/コネクタ全て外してしまったため、エラー5010でプリンタ機能さえ
も使えなくなりました。最善の方法で分解修理を試みるなら、右側の基盤部分には一切
手を触れない方が良いでしょう。
 
 
Mp500_6_2
画像のように、スキャナ部分をひっくり返す形で外します。
 
 
Mp500_7_2 Mp500_8_2
Mp500_9_2 Mp500_10_2
上の画像個所4本と、右上の画像の四角い窪みに1本あります。
この5本のネジを外すと、機械部分を覆っているカバーが外れます。
 
 
Mp500_12_3
画像の説明通り、カードリーダーと排紙トレイの部分が邪魔なので外します。排紙トレイ
の部分は少し凝った造りになっているため、完全に取り外す前にどのような仕組みで組み
上げられているのか、よく確認して下さい。凝った部分だけでもビデオカメラ等で撮影し
ておけば、元に戻す時に非常に役に立ちます。
 
 
Mp500_11_2
1個前の画像では左上の位置になります。電源ユニットはネジでは止められていません。
2つのツメを同時に引くことでスポっと下に抜けます。
 
 
Mp500_13_3
機械部分と底面プレートを止めているネジは3~4本です。上の画像に私が覚えている範囲
でマーキングしておきました。画像右下部分に見えやすいネジ1本。スキャナの配線に隠れ
る形で奥に1本。電源ユニック回りに1本です。他にも数本あったような気がします。
 
 
Mp500_18_2
機械部分を持ち上げて廃インクのスポンジを取り出します。上の画像は取り出し後に撮影
しました。黒いインクの塊があります。インクのカートリッジは右にずらしておき、その
下にあるフィルム部分(エラー6A00に関わる部分)は黒く汚れていても触らない方が良い
でしょう。別のエラーを併発する原因になります。
 
 
Mp500_16_2
取り出したスポンジの画像です。スキャナ部分が壊れると洗浄する意味がありません。
 
 
Mp500_19_2
洗浄後、2~3日乾燥させた後の画像です。実物を触ると明らかにインクが固まった
スポンジは薄くなっていることが分かります。元の位置に設置しても綺麗に嵌らない
ことがありますが、スポンジが薄くなってしまっただけです。
 
 
Mp500_17_2
これはオマケ程度に。スポンジ左側部分です。1枚目以外は真っ白でした。触ってみると
分かりますが、白いスポンジは明らかに厚みがあります。
 
 
―――あとは画像の逆順で元に戻すだけです。
 
 
 
 
 
 
-------------------------------------------------------------------------------
【あとがき】
ふぅ・・・。文字で溜息を付きたくなる位にガッカリしてます。分解しなければ白黒印刷複合機
として利用することで買換え時期を先延ばしにすることが出来たと思います。ダメ元でやってい
るつもりでも、本当にダメになると相当のダメージを被ります。特にスポンジの洗浄には熱湯で
数十分洗い流す手間があったため、無駄に時間と水道代を浪費する結果となりました。分解修理
を試みる際は、使える機能を生かすことを最優先に考えた方が良さそうです。(コスト重視)
-------------------------------------------------------------------------------